オリーブオイル100%石鹸

当サイトは、管理人が趣味で作っている作品を紹介するHPです。

全て素人の作っている物ですので、そこのところをご理解下さいませ。



廃油石鹸を作ろうと思って始めたはずの石鹸ですが、家族4人中、ダンナだけオイリー肌で、娘は軽いアトピー(でもやっとこ治りかけてきました)、息子は鮫肌の乾燥肌なので、もう毎日毎日掻きむしっているのですよ……。そしてそんな二人の母親であるところのわたくしも、当然のように乾燥肌っつうか敏感肌で、痒かったり痛かったりな毎日です……。

そんな訳で、石鹸の本をゲットして読んでいると、もう「乾燥肌に良い!」とか「オイリーな男性向け!」とか「アトピーでも大丈夫!」とかいう文字にばかり目が行ってしまうのです。

で、ダンナからも「まずは基本の石鹸を作ってみるのが良いと思うよ」と言われ、じゃあまずは家にある材料だけで出来る、オリーブオイル100%の石鹸を作ってみよう!と思い立ってみました。

あ、私は家業のカルチャースクールを手伝っているので、当たり前のように職場に苛性ソーダがあります。劇薬なのに〜!!!(いや、ちゃんと保管庫にしまっていますがι)

ということで、石鹸を作るに当たって購入したのはシリコンのパウンドケーキ型と、ガラスのボウルと、大きめの耐熱ガラスの計量カップ(苛性ソーダ溶かし用)です。「お酢で洗ってから洗剤で洗えば、キッチンの道具を使っても大丈夫!」と書いてあったのですが、なんとなく普段使っているものを共用するのは怖いので……。

前置きが長くなりましたが、初めての石鹸作り、行ってみましょう!
レシピ

オリーブオイル:400g
苛性ソーダ:50g
精製水(私は水道水でやったけど):140g
1月4日

本を見ながら道具を揃えます。本には「この石鹸は型に入れられるようになるまで(トレースが出るまで)に、3時間から13時間」かかると書いてあるので、午前中から始めるつもりだったのですが、色々仕事をやっつけていたら午後になってしまって、どんどん時間がずれ込んで午後の3時から始めることに……。

……この時点でかなり危うい気がします……。

で、子供のゴーグルと、マスクと、手袋を着用。大袈裟な……とは思うけど、一応、どの本でもサイトでも奨励されているのでやってました。うちの染色の先生は苛性ソーダ、眼鏡もマスクもなしにいつも大胆に作ってるけど、人の言うことは聞いておいた方が良いよね。苛性ソーダ水は1滴でも目に入ると失明するし、湯気を吸ったらまずいらしいし。

で、作業開始。

材料を計り、本に書いてあるようにまず湯煎用の湯を張ったボウルに、オリーブオイル入りのガラスのボウルを入れます。これを40〜45℃くらいの温度にするのだそうな。計りが希望の温度を示してから湯煎を外すと必ず希望の温度以上になってしまうから、42℃を示したら湯煎から外して、案の定45℃まで上がってきたので、そこからまた42℃まで下がってから苛性ソーダと混ぜることに。この方が温度が確実だと思うのです。いつもチョコで失敗しているのでね……(-ω-;)

苛性ソーダの方は、ガスレンジにまな板を引いて、新聞紙を敷いて養生したまな板の上で作業。換気扇は強。大きめの計量カップ(温度計を立てかけるために大きいのが良いのだそうな)に分量の苛性ソーダを入れたら、お水を注ぎます。瞬間で90℃近くなるため、湯気を吸わないようにちょっと体から放してかき混ぜます。最初水が濁るけど、苛性ソーダが全部溶けると発熱も止まって色も透明になってくるから大丈夫。

で、苛性ソーダの温度が42℃まで下がる方がオイルの温度が下がるのより早いので、途中で湯煎して温度を上げたりしながら温度を合わせました。湯煎は、いつも燻製作りに使っている電熱線ヒーターを使用。レンジはまな板敷いてるし、カセットコンロよりは火力がマイルドなので良いかな、と思って。
15:43

こちらが苛性ソーダを入れる前のオリーブオイル。透明です。
15:51

苛性ソーダを少しずつ入れながら混ぜていき、全部入れた直後。

この後は30分間混ぜ続けるらしいので、テレビ見ながら頑張ってみました。
15:55

心持ち、なんとなく色が薄くなったような?

実は私、本を見たら「混ぜている写真」の次がもう「トレースの出ている写真」で、どのような変化を経てトレースが出るか知らなかったのです。
で、「あれ?何か、オリーブの石鹸はオフホワイトって書いてあるのに、全然色濃いな……?それになんか、フレンチドレッシングが乳化してるみたいに、油がつぶつぶに溶けてる感じで、これでちゃんと「けん化」って奴してるのか?」と不安に……。

だって私、持ってる本でも見に行くサイトでも、「混ぜてる写真」→「トレースの出てる写真」しか見てないから、もう混ぜたら色だけはすぐクリームっぽくなるもんだと思っててんたんですよ……。化学実験みたいに、さっと色が変化して、徐々に固くなっていくのかなって。で、この辺からどんどん不安になっていきました……。
16:22

30分混ぜ続けた直後の写真。

こうして写真で見ると色が少し薄くなっているのですが、生で見ているときはぜんぜん色なんて変わっていないように思えるので、ますます不安に。
16:30

さっきかき混ぜてから5分しか経っていませんが、不安になって見に行くと、お分かりでしょうか、上の方に油が分離しています。
16:31

慌ててかき混ぜてみると、見えますでしょうか、マーブルが出ています。

私、ここでもう絶対に失敗したのだと思いこみました。「よく聞く石鹸が分離して失敗って、これのことだ!!だって分離してるもん……!!」と……。
何度もくり返しますが、「苛性ソーダと混ぜる」→「トレースが出てる」の写真しか見てないし、その過程は持ってる本にはどこにも書いてないし、だから私、「トレースが出るまでは何度も何度も分離するから、そのたんびにしつこく混ぜてあげないといけない」っていうことは知らなかったのですよ!!トレースに時間がかかるっていうのはそういうことなんだって事も知らなかったんです!!

で、慌ててネットで「手作り石鹸 攪拌 分離」のキーワードで30個くらいのサイトを見たところ、やっと「30分ごとくらいに攪拌してあげないと、分離してくるから」という1文をみつけて「これだぁ!!」と。

で、やっと「そうだ、写真に撮ってたんだ」と思い出して、画像をチェック。あ、何となく色薄くなってる?オフホワイトに近づいてる?と自分を奮い立たせて、「分量が間違ってないし、温度も合ってる筈なんだから、自分を信じて頑張るのよ!」と攪拌しまくってみることにしました。もう怖くて30分ごととか言えなよ……。ちょっと気がつくと攪拌。ちょっと気がつくと攪拌。頑張れ自分!
19:31

この辺で私、食事を作っていないことに気がつきました……。何やってるのよお母さん!!(でも子供達はおやつを夕方食べたので「まだいらない〜」とか言ってたんですよι)しかも台所は石鹸に占領されています。

しょうがないので道具をレンジの脇の狭いスペースに移動して、速攻で作れる料理を作りました。なんか、石鹸作ってる脇でご飯作るの怖いよ……。

あ、でもレンジでチンした後の庫内は温かいので、新聞引いてその中に移動してみたり。ちょっとでも温かい方が良いかなって。
21:33

大分生地が冷えてきたので、もう一度湯煎にかけてみました。あんまり冷たいとけん化しづらいって聞いたから。この辺りから「どの位で出来るんだろう……。今日寝れるんだろうか……」と不安になり、またもやネットで時間を調べてみることに。

なになに。「オリーブオイルだけで作る石鹸はトレースが出るのに24時間以上かかることも」

……なんですと……!?
だって私の持ってる本だと、3時間から13時間って書いてあったよ?

で、よく見るとそれは3種類の100%オイル石鹸の作り方を書いてあるページで、写真解説の所に「写真はマカデミアオイル100%」「トレースには3時間から13時間ほどかかる」と書いてありました……。

……つまり、3時間から13時間かかるのは、マカデミアオイルの時なのね……?オリーブオイルは違うのね……?

色々なサイトを見ていたら、「オリーブオイルは安価だが時間がかかるのが難点だ」とか、「寒いとトレース出るのに数日かかるよね〜」とか書いてあるし……。

……これは適当なところで寝ないとヤバイな……。
23:01

全く変化なく。この頃になるとけん化のスピードも落ちてくるのかな?

いや、でも時々ちょっと揺すると分離した油がすぅっと浮いてくるので、油断は禁物。怖くて1時間に1度は湯煎して10分くらい混ぜてみる。
1月5日 0:02

あ!!

初めてとろみがついた!!

別に跡が残るほどのとろみではないけど、初めて変化らしい変化に手応えを感じ、俄然勇気がわいてくる。

結局この日は3時近くまで攪拌し続けて、湯煎してからラップして保温バックへ入れて寝ました。
10:14

昨日の夜が遅かったので、子供達に起こされるまで寝てました……。

で、朝一番かき混ぜてみたら。

跡が残る!!
跡が残るよ!!!
色も結構白くなってきました!

でも本だと、もっとしっかり跡がついてるから、もう少し攪拌してみる。
10:43

けっこう跡がしっかり残っているような気がします。
10:53

また湯煎にかけてしばらく攪拌した後、とうとう型に入れてみました。

ところが、型に入れて空気を抜こうとトントンしてみたら、また油が浮いてくるのです!!

も、型に入れた後もミニ泡立て器で攪拌です!!
20:29

結局今日も1日かき混ぜていました……。

本には「マヨネーズほどとろみがついたら型に入れづらいので攪拌しすぎです」って書いてあるけど、もう型に入れてるし。どうせ上には模様をつけたかったから、固くなっても良いんだもん!と、強がってみる。
1月6日 0:14

この頃から上に模様を作ろうと努力し始めます。まだ時々油が出てきて怖いので、そのたびに攪拌しまくるので、型の周りは結構石鹸の素がベトベトくっついてるし、型の真ん中も開いて来ちゃいました……。

でもぜんぜん模様がつかないので、また湯煎にかけてから保温バックに。
2:56

さてそろそろ寝よう、と思って保温バックを開いて試しに模様を描いてみたら、描けるじゃないですか!!固くなってきたじゃないですか!!

ということで、早速模様を描いてみました。そしてバックは物置部屋が365日除湿器かかっていて、除湿器の周りは温かいので、そこに移動。1日でバックから取り出すらしいけど、夜中だから1日半くらいバックの中に入っててくれ。それとも入りすぎると良くないのかな……。
1月7日 1:33

大分艶が消えて石鹸ぽくなってきました!!

ここで保温バックから出すべきなのでしょうが、まだ24時間経ってないし、もう眠いし、そんなに厳密でなくても良いんじゃない?と思ってまだしばらく入れておくことに。

でも一応保温バックのチャックだけは開けておきました。ひょっとしたら空気が必要なのかな?思って。
13:51

家の用事や子供の病院でもっと早くに出してあげるはずだったのに、結局保温バックから出してあげたのはこんな時間……。

さて、どこか安定できるところ……と思ったら、スライド本棚の隙間がぴったりだったので、こちらに移動。
埃をかぶるといやなので(何しろ物置だからねι)、この様に100均の棚をかぶせて
上から軽く布をかけておきました。

ここから1日で型出しだよね?
楽しみ楽しみ。
22:09

1日で型出しだというのに、「どの位固まったかな〜」と、ちょっと外から触ったからかなり固かったので、パカッとめくってみました。脇腹を撫でてみたら結構固いですが、ちょっとぬるっとしてるような気もします。

も、もうこうなったら好奇心が抑えきれません。ちゃんと固まってるみたいだし、ちょっと出してみようか……。
押して指の跡がつくようならやめれば良いよね?と出してみたら、石鹸の底に水分が。

油が分離してる?と思って触ってみたら、どうも水分のようです。

ということは、石鹸が乾燥していく過程で蒸発する水分が、逃げ場を失って底に溜まってるって事?

これはいけません……!
ということで、型から出して、立ててみました。これで1日ごとに立てる向きを変えていった方が良いのかな?

あ、そうだ。模様をつけたので、型のへりについた細かいクズがパラパラと取れてきました。これは取っておくとけん化材になるらしいので、後でまとめて瓶に入れておこうと思います。

それにしても、こうしてみるとバターそっくりだなぁ……。
1月12日

5日〜1週間で切り分けるとなっていたので、今日が型出ししてから5日めなので、切り出してみました。

さっそく作ったソープカッター台を使って切ってみました。
石鹸を脇板の片側にくっつけて、溝で長さを確かめながら、脇板の端に包丁を添わせて包丁で切りました。

結構固いです。

でも真ん中の方はまだちょっとネチョッとしてました。

冬は乾燥してるので、3日くらいで良いのかしら。
「ハンコを押したいときは切った翌日が押しやすい」といいますが、周りが結構固かったので、そのまま押してみました。

押したのはクッキー用の、刻みが深くて印字面が固いスタンプです。

「OLIVE+0107」と押してあります。
ここから1ヶ月熟成期間にはいるので、置き場所にも困るから、100均のケースに入れて、棚の上に置いておくことにしました。

引き出しとか箱に保管してる方が何人かいらしたので、空気に直接晒しておかなくても良いのかな、と思って。
でも蒸れるといけないので、留め金は外しておきました。これで時々パカッと開けて、空気を入れ換えてあげればいいかな、と。

この後どの位蒸れるかどうかはまたこちらに経過をアップしていきますね〜。
2月4日

結局乾燥してる時期なので、ケースに入れてても全く変化がなかったので、途中経過は省きましたι

で、1月4日に作り始めたので、熟成1ヶ月というのがこの4日から1ヶ月なのか、型出ししてから1ヶ月なのか悩んだのですが、まぁ作り始めてから1ヶ月の時にまずpHチェックして、それでまだpHが甘かったら3日毎くらいにチェックすればいいか、ということにしました。

pHチェックの方法は3つあるそうです。
1)泡立てて、パッチテストして、赤くならなければOK。
2)舐めてみて、ピリピリしなければOK。
3)pH検査紙で8〜10になっていればOK。

で、「簡単そうだから(2)かなぁ」と思っていたら、母親から「染色ので使うpH検査紙持ってったら?どうせ冬は藍たてないし。後で返してくれればいいよ?」と。

うぉ〜〜ん!!家業がカルチャーで良かった!!

ということで、(3)で行ってみようと思います。



石鹸のpHは、市販の石鹸だと10だそうです。で、手作りの石鹸だともっとマイルドに、8〜9位で、熟成が進むほど8になっていくんだけど、どれだけ熟成しても8以下にはならないそうです。
ということで、端っこを切り取ってみます。
そして水でこすってみます。

量が少ないせいか、オリーブオイル100%なせいか、ちっとも泡が立ちません。でも思ったより固いです。冬だからか?
そしてpHを計ると……

うぉ!!8だ!!ちゃんと8になってる!!

すごい!!もう使えるんだ!!成功したんだ!!

やった〜!!私でも石鹸作れたんだ〜〜〜!!!
ということで、100均で買ってきた石鹸ネットに入れて、お風呂場と洗面所に吊しておきます。

で、早速顔を洗ってみました。

皮膚が人より薄いらしく、保湿が難しいらしい私は、いつも石鹸で顔を洗うとぱっつんぱっつんに突っ張り、ヘタすると化粧水や乳液にも突っ張ります。(←医療用のなら大丈夫だよ!)

でも!!

顔洗っても突っ張らない!!突っ張らないよ!!

すごいよ、オリーブ石鹸!!
で、さっそく今使わない石鹸を包みます。湿気と酸化から守るために、油紙が一番良いそうなのですが、油紙はセロテープで留まりません。

ので、ぐるりと1周させて、テープ同士を留める感じにしてみました。

でも、途中で試しにスティック糊で留めてみたら、これはちゃんと留まりました。ということで、これからは糊で留めよう……。
ラベルも作ってみました。うちのサイトのマークも付けて。ふふふふ。形から入るタイプなので
(〃∇〃;)

一応身内に配るので、材料と解禁日と使用期限は書いておいた方が良いかな、と。



一応1号石鹸は完成ということで。

作ってみて使ってみた感想としては、やっぱり泡立たないのはちょっとつらいので、今度からはココナッツオイルは入れよう、と。でも結構固くできたから、パームオイルは入れなくても良いかなぁ、その分オリーブオイルとかシアバターとか入れて、保湿を優先させたいなぁ、と。でも固かったのは冬だから?夏に作るとこんなに固く会のかな?

まぁ、姉ちゃん用のマルセイユ石鹸とか、妹用のお茶の葉石鹸とか、どんな物か1つずつ取っておいて使ってみようと思っているので、その使い心地も試してから配合は決めようっと。

それと、やっぱり匂いが全くないのはちょっと辛いっス……。ので、何か良い感じのオイルかウルトラインフューズドオイルとか使った方が良いのかも。

という感じに、これからもまた色々試してみようと思います!

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